それぞれの大晦日
2011年 12月 31日
一年の締めくくりの日、大晦日の朝焼け。
空が、街が、そして一戸一戸の家の上に平等に橙色の朝日があたっている。
今年ほどこんないつもの朝を愛おしく思ったことはない。穏やかな日常が当たり前ではなくて、一日一日が尊いものだということを痛感し、朝日に「おはよう、今日もよろしく。」夕日に「ありがとう、おやすみ。」」そんなつぶやきを重ねることのしあわせを噛み締めた毎日だった。
空の蒼さを心躍らせて見上げられること、頬をなでる風のやさしさを、海の深さを震える気持ちで受け止められるようになったのもあの日以来かもしれない。いろいろな意味で忘れられない年になった。
写真は息子夫婦のイブの日の食卓。数日前に嫁さんから電話があり、息子の好物をおしえてくれということだった。「幼い頃、オムライスにケチャップで名前をかいてやるとよろこんだものよ、他にはエビドリヤかなあ。。。。」嫁さんはそのとおりに言われたままあれこれ作ったらしい。そしてその写真を送ってきた。「食べきれなかったよ」と電話で話す息子の喜ぶ顔が目に浮かんだ。畑付きの安アパートでつましく暮らす二人にも平等に年の暮れはやってきて、今夜は水入らずで年の暮れをすごしている。それぞれの大晦日、それぞれのしあわせ。。
今夜は鎌倉材木座の「梵蔵」の蕎麦で年越しだ。つまみはしめ鯖、実家から届いた長芋もおろして食べた。晦日と元旦のほんの数時間で新年の準備をする。慌ただしさはいつものこと、私らしい。除夜の鐘は北鎌倉の浄智寺に行って見ようと思う。その後は稲村ケ崎のカフェバー『タローズ』に。新しい年を今年は初めて海を眺めながら過ごすつもりだ。
( 江ノ島マリーナもライトアップ )
お昼間に『復活』というNHKの番組を見た。47年前まで豊北本戦や常磐線で活躍していた蒸気機関車C6120の修復と復活の物語だった。私はその内容が傷ついた日本の修復と復活に思えて食い入るように見てしまった。再放送を切に期待する。
『 復活 』 山田洋次・ SLを撮る 内容はこちらをクリック
今年一年拙いブログを覗いて下さったみなさま、ありがとうございました。
どうぞよいお年をお迎えください。
明日からの日々が、積み重なって、すばらしい1年となりますように。