『大人になること』 いわさきちひろ
2015年 01月 13日
若かったころ、たのしく遊んでいながら、ふと空しさが風
いま私はちょうど逆の立場になって、私の若いときによく
これはきっと私が自分の力でこの世をわたっていく大人に
いわさきちひろさんが好きなんです。成人の日にこの文章をご紹介したくて...一日遅れちゃいましたけど、すでに大人になったかたにもね。
どんなに苦労が多くとも、自分から人を愛せる人間になること…息子たちにもそれができる人間になって欲しいと思います。
いま里帰り中です。わずか一週間ですが、両親のために役に立てる時間にしたいと思ってます。
おっしゃるとおり、過去は返りませんものね。
ちひろさんがおっしゃっていること、私にも身に覚えがあります。でも悔やむよりは、そんな自分も受け入れて今自分を必要としている人を愛したいと思います。
いわさきちひろ美術館に一度だけ行ったことがあるのですが、若いころに勧められるままにした結婚で夫となった人を苦しめたことなど自分がまったく知らなかったこともあり、どこかメルヘンでファンシーな絵、という勝手に抱いていたイメージがいわさきさんに対する非常に一面的なものの見方だったのかもしれないと気付かされました。
単なる若さと無知による純粋さよりも、苦しみや苦味を経た上での魂の自由さ、そんなものに価値を見出そうとして生まれた絵なのだろうな・・・とでも言えばいいのか。
きっと今回転載してくださった言葉も、日常と創作の葛藤の中で生まれた言葉であり、「今の私が好き!」なんていう単純なものではないんだろうな、と思います。だからこそこちらの心に響いてきたのでしょうね。
この言葉を知ることができてよかったです。ありがとうございました。
どれだけの方にお読みいただけたのかわかりませんが、私もやよいさんと同じく、やさしくて透明感のある絵が印象的で、描かれる子供の表情に癒されてばかりおりました。実はいわさきさんの日常にはそんなご事情や心情を抱えてらしたのですね。実家の母もいわさきさんが好きで、新聞屋さんが毎月届けてくれる付録のようないわさきさんの絵を集めては、私のもとへ送ってくれました。いまも大切にとってありますが、あらためて見ていると、どこか寂しさも感じられる絵だと思いました。そこにはあどけなさと孤独が共存しているのかもしれません。大人になること。。。私もいかなる時も自分から人を愛せる人間になりたいと心から思います。