ヒヤシンス

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 子供の頃、ヒヤシンスと言えば水栽培で育てた思い出があります。ガラスの容器にちょこんと乗った球根から白い根が生え始まると嬉しくなって毎日その長さを測ったりしたものです。そこまではあっという間だったのに、そこからが長い...ひと月、いえふた月ほどかかっていたかもしれません。忘れた頃に芽が出ているのを発見。また育てる楽しみが復活し、朝起きがけに声をかけたりしていました。北国の冬は長く厳しいので、家の中で育てる水栽培は草花を育てることがとても身近に思えたことと、地植えと違い伸びた根っこが見えるせいでしょうか、生き物を育てているという実感がわき、早く芽が出ないか、蕾を付けないかとワクワクしながら観察したものでした。ヒヤシンスはその香りも魅力です。日当りのいい窓辺に置いて、花が咲くその日を待ってください。香りで開花を知らせてくれますから。

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 銀座教室のレッスンは『贈り花をカゴに」をテーマに、アンティーク風のバスケットをご用意しました。濃いブラウンのアイアンで出来たカゴに、フェールと呼ばれる細い糸状の紙を土に見立てて敷き詰め、ヒヤシンスの球根のポットを埋めます。それは春を告げるために這い出る新芽をイメージして、贈られた人にも育てる楽しみも味わってもらえる様なバスケットのアレンジです。大振りのカゴは、フルーツを盛ってテーブルに置いてもきっと素敵です。飾りすぎず素材の質感を生かした使い方をしていただければと思います。いつも美味しい料理を用意してくれるBar Le septののり子さん、バレンタインデーに合わせてカラフルな野菜の料理が並びました。このバスケットもきっとお店で活躍してくれると思います。


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この日は都合でお昼過ぎには銀座に着きましたので、レッスンが始まる夕方まで映画を観て過ごすことにしました。
「おみおくりの作法」というイギリスの映画です。ネタバレしない程度に感想をひと言申しますと、佇まいが美しい映画でした。佇まいとは、立っている様子、またそこにあるもののありさま、そのもののかもしだす雰囲気を言いますが、主人公の佇まいや景色の佇まいが素晴らしいのです。信号待ちをしている時、食卓の様、海辺に並ぶボートハウス、etc. 色彩も動作の間(ま)も、すべてが美しい(美しいの観念はそれぞれ違うかもしれませんが)、見終わってこんなに清々しい映画も久しぶりで、じんわり静かな感動を覚えました。

 月曜日(すでに今日ですが)のラジオ「おはよう鎌倉」は、映画のお話をしようと思っています。2月の鎌倉で上映される作品もご紹介します。いつものように朝7時、鎌倉由比ケ浜のスタジオからの放送が、みなさまのお耳に届けば幸いです。
  

 
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Commented by aamui at 2015-02-16 07:43
お早うございます 母が毎年日足んすとアマリリスを育てていたことを思い出しました 有難うございます
Commented by miki3998 at 2015-02-17 15:10
aamuiさん、こんにちは。
アマリリスも球根花ですね。草花が育つ様子って、独特の楽しみがあります。つい思いが言葉になり、覗き込みながら声をかけたくなるんですよ。
今日は雪が舞い空はミルク色、冷えますね。
Commented by aamui at 2015-02-18 10:44
ヒアシンス!日脚伸ぶ(^^♪
Commented by echaloterre at 2015-02-21 10:23
手紙、スミレ、折形、ヒヤシンス・・・どれもいいですね。
先日のおはよう鎌倉の放送で、久しぶりにハイファイセットの歌を聞きました。
確かヒヤシンスという歌もあったなと思い出しました。
春が一歩一歩近づいていますね。
Commented by miki3998 at 2015-02-21 18:59
echaloterreさん、週末の夕方、日が落ちるとまだまだ冷え込む北鎌倉です。
 それでも日中はポカポカと日差しが暖かくて、外にいたほうがいいくらい、庭のエリカが咲き始めました。
ハイファイセットで検索しましたが、『ヒアシンス』という曲は山本潤子の初期のアルバムに入っているようです。聴いてみたいです。
by miki3998 | 2015-02-16 06:32 | | Comments(5)

森とラジオと食卓と…草花の仕事とラジオパーソナリティ、やってます。


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