母とは…

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母が送ってくる季節の宅配便には、野菜や乾物、駄菓子や缶詰類などが入っていて、まるでびっくり箱のようだと息子たちがよく言っている。箱を開けた時、野菜だけだと子供たちががっかりするだろうと、リンゴジュース(弟嫁の青森の実家で作っている)や南部煎餅、カリントウ(既に割れているけど)などがぎっしり、時には洗剤や雑誌など隙間なく埋められて届く。
今回も雑誌や新聞紙が脇を固めていた。そして反対側にはこの箱が…。

木箱に入り、ハトロン紙で覆われ、トルコブルーの帯で囲まれたそれには、達筆過ぎて読めない文字と「稲庭干饂飩所 稲庭吉左衛門」というお印が貼ってある。調べたら秋田の稲庭うどんで、なかなか手に入らない代物らしい。母には電話で荷物が届いた礼だけ言ったが、包装されたこの箱のことは聞かなかった。買ったのだろうか、頂きものだろうか…いや、買ったな、多分。うちは大食い揃いだから質より量だよと常々母に言っているのだが、もはや自分の欲しいものはないのよと、商品券やデパートの積み立ては、娘や孫たちの喜ぶ顔見たさに使う人だ。頂き物だとしても、良いものは取って置いて鎌倉への荷物に入れる。送りたいものを溜めておいて、箱三個口とかで送ってくるから、最近は自分でも何を入れたか忘れたりするらしく、肝心なものが入っていないこともしばしば…そんな時悔しがる母がかわいく思えたりする。83歳だもの、荷造りだって容易ではないだろう。背中を丸めながらダンボール箱にしっかり紐をかけて用意している姿が目に浮かぶ。

母とはそんなものかもしれない。自分より子供、自分より孫なのだ。みんなが喜べばそれでいいのだ。重かろうが、しんどかろうが感じない。それが母親だ。
還暦を過ぎて孫二人を持つようになった自分も、ふと気がつくと母と同じことをしている。いいことも悪いことも似てしまう、やっぱり母娘だ。


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Commented by amamori120 at 2016-05-08 15:52
miki先生    こんにちHA

還暦を過ぎても娘は娘    いつまでも可愛いのでせうねぇ


さう言へば、家人T、彼女の亡母と同じしゃべり方で孫達に接してるやうで、オカシクなることがぁww
Commented by miki3998 at 2016-05-08 18:15
雨漏り先生、そうなんですよ。
私も話し方や歩き方まで似てきたと家族に言われます。
教わったわけでもないのに…おかしいですね。
Commented by hanamomo08 at 2016-05-10 18:20
おばんです。
この饂飩(この漢字が似合いますね)、私
も一度だけいただいて食べました。

この箱は、東京の目黒区立美術館にて「日本の伝統パッケージ」として展示されているようです。
秋田杉ですから香りがいいでしょう。
水にぬらすといつまでも香ります。
美味しく召し上がってください!

お母様の気持ありがたいですね。
私も子ども達に送りますから、お母様の気持ちがよくわかります。
食べさせたいからあれもこれも箱につめて、あ!我が家、今日何食べよう?という時もありますよ。

更新されていてとってもうれしいです。
忙中閑あり、そんな時の更新また楽しみにしております。
気温の変化が激しいこのごろ、お体どうぞお大切に。
Commented by miki3998 at 2016-05-10 21:34
おばんです、momoさん。
母親はみんな同じですよね、きっと。
私はつい最近まで、この母のようにできるだろうかと思ってましたが、結局同じように息子や孫を一番に考えている自分に気づきました。そうしてもらったことを、こんどは私がしてあげる番。

両親が結婚当時困った時、大家さんに助けてもらったのだそうです。その際「私に返さなくてもいいから、自分たちができるようになったら、困っている人を助けてあげなさい。」そう言われたそうです。大事なことはしてもらったことを忘れない人間になることなのでしょう。

明日は孫の一歳の誕生日、無事にここまで育ってくれたことを祝ってやりたいものです。
by miki3998 | 2016-05-08 12:02 | 家族 | Comments(4)

風と海と丹沢が好き。山の家での毎日を綴っています。鎌倉FMのパーソナリティです。


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