『女ひとり  70歳の茶事行脚』

 
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  偶然つけたEテレの番組。そのまま惹きつけられて最後まで目を凝らして見た。

2年かけて日本中を出張茶事をして歩く人、半澤鶴子さん70歳。懐石や茶で客をもてなす。
ある時は漁港で、ある時は農家の庭先で、行く先々の人々と触れ合いながら地元の食材を使っての茶会。
鍋釜と茶道具を車に積み、自ら運転をしての全国行脚。野宿をする日もある。
 冬の東北、着物姿で野点の準備をする鶴子さん。客は17歳の女子高校生3人。凛とした中にも柔らかい表情と言葉が、優しくそして温かい。積もる雪をも溶かしてゆくようだ。丁寧に用意された懐石料理とお茶に舌鼓を打ちながら、笑顔で感想を述べる高校生たちの真っ赤な頬が愛らしく見えた。

 鶴子さんは早くに父親を亡くし、母親も2歳で失踪。中学を出てすぐに働き出したのだそうだ。親がいないということで辛い思いもしたそうだ。想像し得ないご苦労も多かっただろう。なのに表情は明るく口元には笑みさへ浮かべる。豊かな感性と物腰の柔らかさ、軽やかに動き、楽しそうに茶事の準備をする。その力強い生き方は、積み重ねてきた一つ一つの経験からくるのだろうけれど、感謝と謙虚さとが鶴子さんを作り上げているように思う。茶事とはもてなしの心そのものだ。その茶事に人生をかけた鶴子さんから、改めてお茶の心を教わった気がする。 



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by miki3998 | 2016-05-15 00:22 | 今日のつぶやき | Trackback | Comments(0)

風と海と丹沢が好き。山の家での毎日を綴っています。鎌倉FMのパーソナリティです。


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