時を経たもの

 
b0083902_156498.jpg

                                      カラスウリ  ムベの実

  一年を通していつが好き? と訊かれたら
  私はやっぱり晩秋から初冬にかけて、落葉を踏みしめて歩く「今」と答えたい。
 
  「コートを着る季節が好きだ」と言ってもいいかもしれない。
  穿くのはパンツ、スカートは似合わない。 
  ヘアスタイルはベリーショート。 頭はできるだけ小さく見せたい。
  コートの下はシンプルなカシミヤのタートルネックのセーター。色はネイビーブルー。
  パンツはグレーのフラノ。裾はダブルかな・・・。
  大股で歩く私は メンズっぽいデザインのローファーが好きだ。

  いつから新しいものに興味が湧かなくなったのだろう。
  かと言って、古いからいいという野暮な考えに凝り固まっているわけでもない。
  若い頃の失敗を重ねて、自分に似合うものが分かってきたからこそ、
  頑固なまでに自分のスタイルにこだわるのだと思う。
  ダッフルコートも、ローファーも、ちょっと上等なショールや手袋も、
  いわば失敗の連続の結果、私の所に残っている大事な相棒のようなものだ。

  にわか仕立てで同じものを作ったり、見よう見まねで素敵になれるとは思ってもいない。
  半世紀も生きてきたからこそ、時間がこの私を作ってくれたのだと思う。
  すぐに? 早く? 簡単に?  そんなのお断りである。

       b0083902_1544498.jpg



   私がドライにこだわる訳、 
  それは時間を経て変わってゆく姿そのものに魅かれるからだ。
  色も形もイメージも、刻々と変化してゆく様をいとおしく思えるからだ。
  朽ちてゆくものに 醜さなど感じはしない。 物悲しさでもない。
  果てる前の艶やかさや、最後まで生きているということを感じさせる何かがある。
  生きているからこそ 痛みがあり 崩れることもあり、色褪せもする。 
  重ねてきた時間とあるがままの姿のいさぎよさ、艶やかさ、美しさを感じるのだ。


  これは紫陽花のドライ。
  もう葉脈しか残っていない。 
  まるでセピア色のレースのようだ。
  時をさかのぼって、艶やかに咲いていた6月の紫陽花を思い浮かべてみる。
  初めの花の可憐さ、盛りの頃の円熟さ、終わりを迎えた花の静寂・・・
  あの頃があってこそ、このなんとも見事に優雅で繊細な姿になるのだろう。
  こんな花になりたいものだ。

            紫陽花  アガパンサス  雪柳 エゴの実  ヘクソカズラ

      

   *** リース教室へのお問い合わせは 鍵コメでお願いします。***
      なお、お名前、ご住所、電話番号、希望日を明記してください。
      こちらからお連絡いたします。 同業者の方はご遠慮くださいますよう、
      お願いいたします。

トラックバックURL : http://flowermiki.exblog.jp/tb/9852432
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Commented by shinn-lily at 2008-11-11 16:53
紫陽花がこんな美しくなるのですね。
そんな人間になりたい・・・・
そんなものに囲まれて生活できたら・・・
本当にそう思いながら
一方ではギンギンに粋がって、つっぱって、生きてみたい気持ちもします。
欲が深いのです、まだまだ迷いの人生です。
Commented by eaterior at 2008-11-11 17:04
こんにちは♪
mikiさんのスタイルにとっても共感します♪♪
子供の頃、母はキャラクターモノや色物を着せてくれませんでした。
髪も伸ばしたいのに・・・「あなたはおかっぱ頭が似合うわよ♪」と
いつも同じヘアスタイル。時々色物を買ってくれたと思うと、
女の子は嫌うようなパンタロンパンツ・・・;
高校に入り、自分で洋服が選べるようになったら、
そういうものには全く興味がなくなっていました。

いつも同じダッフルコートを着ています。
同じブランドのものを擦り切れるまで着て、また同じものを買う。
私には一番居心地が良いみたいです。
Commented by yukiwaa at 2008-11-11 19:55 x
紫陽花のドライフラワーはトイレに飾ると婦人病の予防になると聞きました。毎年ドライフラワーやってましたが、最近忘れてました。来年咲けばやろっ!

此処までドライになった紫陽花は初めてです。
Commented by kanmyougama at 2008-11-11 21:19
>6月の紫陽花を思い浮かべてみる。
  初めの花の可憐さ、盛りの頃の円熟さ、終わりを迎えた花の静寂・・・
  あの頃があってこそ、このなんとも見事に優雅で繊細な姿になるのだろう。
  こんな花になりたいものだ・・・・・・・・・・
アジサイに最高の言葉です。
ごめんなさいコピーで。
アジサイのこのころも好きです。
mikiさんの様子いろいろ想像しています。

Commented by midget_de_cafe at 2008-11-11 21:30
赤と緑のコントラストが既にクリスマスを彷彿とさせているようで
なんかもう秋通り越して冬って感じがします(^^)
Commented by mimijean at 2008-11-11 21:32
*紫陽花のドライフラワーってこんなにきれいなんですね。ほんとレースみたい。
 また、mikiお母さんのドライにこだわる訳…感動させられたわぁ。いつも素敵な言葉ありがとう。なんか、安らぎます。
Commented by のどか at 2008-11-12 00:15 x
紫陽花のドライフラワー とても素敵ですね!
5年目にやっと咲いた紫陽花、鎌倉の地に地植えしたいのですが
また数年咲かないのかな〜って思うと…
鉢植えのままでもいいかと。
アカパンサスはイガ坊主のようなものがそうですか?
素敵ですね〜
Commented by Madame M・M at 2008-11-12 01:34 x
コートの季節  ダブルの裾 わたくしも大好きです
襟を立て前を無造作に合わせながら、夕刻の街中を帰る時間に流れる冬の匂いに 懐かしい切なさを覚えます
 庭に切り落とし葉脈だけ残った紫陽花の花を捨て置き 切らずに残した花は モーヴな色調で未だ美しく その艶やかさを飾るわたくしは消え行く時間に思いを残しているゆえかと
mikiさんの終わりの美しさを しかと心に留め置ける強さと清々しさを羨ましく思います


Commented by nakanokeiichi at 2008-11-12 07:22
カラスウリ
種が大きく形が「打ち出の小槌」に似ているので財布に入れておくこともある・・らしいですが
効果のほどは保障できまへん。
Commented at 2008-11-12 11:03
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by acco at 2008-11-12 15:00 x
こんにちは。
mikiさんの考え方、とても好きです。
『あの頃があってこそ』心に留めておきたい言葉です。
私はまだまだ迷い途中で、余計なものを身にまとい過ぎてる気がしているので、mikiさんみたいに清々しくなっていきたいです。
そして、リース教室とリースのティーパーティーものすごく行きたいのですが、何かと予定が入っていて、申込できません。
とても残念&ショックです(T_T)
次回のチャンスにかけたいと思います。
その時は、どうぞよろしくお願いいたしますm(__)m
Commented by amamori120 at 2008-11-12 17:18
miki先生  こんにちHA

モーツァルトを聴きながら、miki先生の”詩”を読んでいます。
この詩心がある限り、miki先生には”老残”などあり得ないと思っています♪
Commented by rise_1246 at 2008-11-12 18:09
mikiさん~ こんにちHA! ↑ 雨漏り先生風に。

私も髪はショート(これはした事がある!)・・・・の下り。そう書きたいけど、
似合う物が違うのよね~。自分の姿があるからね~。
盛りの頃の円熟さを過ごしてこそ、身につく魅力があるよね~。
判ってる人の視線とか、経験した人の余裕とかね~。

私も良い女になりたいわぁ~♪


Commented at 2008-11-12 21:27 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by elliottyy at 2008-11-12 22:50
素敵な写真と素晴らしい表現力の文章で本の一ページを読んでいる気分です。(笑)
アジサイのドライフラワーとっても美しい。

mikiさんお姿を文章から想像しています。(笑)
Commented by ank-nefertiti at 2008-11-12 23:35
こんばんは!
そうですよね、俄かになんでも出来るなんてあり得ない・・・
今までの時間があって、今があるのだもの。
何でもそうだわ。。。

お花もドライにすると違う魅力があって、生の時とはまあ!というくらい別の顔を見せてくれるけれど、それもちゃんと時間を経てのこと・・・

自分の足でしっかり踏みしめて、周りに左右されず、ブレずに歩いていきたいな、と思います♪

鎌倉の秋、きれいなのでしょうね・・・
Commented by miki3998 at 2008-11-13 06:19
★ shinn-lily さん、おはようございます。

  この紫陽花は 偶然の賜物です。 こんな風に作ろうと思いませんでしたが、気がつけばここまで朽ちていました。 でも なんだか素敵に見えてきて。 葉脈の一本一本まで生きているように見えるんです。

  粋がって 突っ張って生きてみたい・・・ それもいいですね。
  素直に生きるって案外難しくて、力を抜いて、しなやかに生きることができたらって思います。 どちらかというと 私も突っ張って生きているほうかもしれません。 死ぬまで迷うのかしら・・・
Commented by miki3998 at 2008-11-13 06:30
★ eaterior さん、おはようございます。

  あなたもダッフルコート派ですか・・・なんだか嬉しい。(笑)
  今年の2月9日のブログにも 私のダッフルコートの記事をアップしております。 よろしければご覧くださいね。
  けしてセンスがいいわけでもないので、今風のファッションを着もなせる自信も 着られる体型でもないのです。 こんなことを書いていますが、本当は負け惜しみかも・・・アハハ。

 きっとあなたのお母様は うちの母と同じお考えだったのかもしれませんね。 私もずっと髪の毛は短いほうが似合うと言われて育ち、洋服も紺かグレイ、シンプルで年相応の格好をさせられました。でも結果、その教えが私にとって一番のアドバイスだったと思っています。  これからの目標は きれいな白髪になること。 まだちょっと先ですね。(笑)
Commented by miki3998 at 2008-11-13 06:35
★ yukiwaa さん、おはようございます。

  私もこんなふうに紫陽花をドライにしたの、初めてなんです。 偶然できたというか・・・、どれでもというわけにはいきませんでした。自然のなせる技、かな?(笑)

  婦人病にいいのですか? あら、知りませんでした。早速・・・(笑) ブログをやっていると、いろんな情報が集まってくるんですね。  プルトップの使い道、 よい方向に進むといいですね。 
Commented by miki3998 at 2008-11-13 06:39
★ kanmyougama 先生、おはようございます。

   先生の周りにもいろいろな植物がございますよね。 草花の一生、咲き始めから終わりまで見届けることってなかなかありませんね。 毎年ドライにしていますが、ここまで自然に変化したものが残ったのは初めてなんです。 不思議な力を持っているような、どこか神秘的にさえ見えてきます。
Commented by miki3998 at 2008-11-13 06:43
★ midget_de_cafe さん、おはようございます。

  そうですね、紅葉がまだというのに、街はもうクリスマスでっす!(笑)
 カラスウリとムベの葉っぱですか・・・確かにシーズンカラーかもしれませんね。 定禅寺通りのイルミネーション、一度見てみたいです。 国分町もこれからは酔っ払いの季節ですものね。 あ、忘年会には まだ早いか・・・(爆)
Commented by miki3998 at 2008-11-13 06:46
★ mimijean ミミちゃん、 いただいたアレ、首から下げてますからね。 いまあのCDをかけながらキーを叩いています。 ありがとうね、本当に。

  紫陽花、きれいよね。 若い花と違って、なんだか渋いでしょ。 私もあと10年ぐらいしたら こんな風に朽ちてもなお魅力的な女でいたいなあ。 
Commented by miki3998 at 2008-11-13 06:50
★ のどか さん、 おはようございます。

   はい、 いがぼうずみたいなあれ、 アガパンサスです。(笑)
  木の実や蔓も素敵な素材ですが、ここまでドライになると ひとつのオブジェみたいですよね。 花にはない魅力があるような気がします。 

  うちも紫陽花の最初は一つの鉢からでした。 いまでは私と同じくらいの背丈に育っています。  ほっておいても成長するので、楽ですよ。 咲く日が待ち遠しいですね。
Commented by miki3998 at 2008-11-13 07:06
★ Madame M・M さん、おはようございます。

    コートの襟を立てて、颯爽と歩かれるM・Mさんを想像しています。 冬の匂い、素敵な表現ですね。 私は雪の日の匂いも好きです。
 消えゆく時間を惜しまないわけではないのです。  終わる美しさを心にしかと留め置ける強さと清々しさ> いえいえ、強くなんてありません。 まだまだ心がぶれるのです。  おっしゃられるような 強くて清々しい女になりたいです。
Commented by miki3998 at 2008-11-13 07:08
★ nakanokeiichi さん、 

   カラスウリ、早速中を割ってみました。 
  なるほど、小槌のような種が出てきましたよ。
  息子にも教えてあげました。 でもお金に興味がないみたいです。ちなみに次男です!(笑) 
Commented by miki3998 at 2008-11-16 01:26
★ 11-12 11:03 の鍵コメさん、
 
   こんなところでなんですが、お誕生日、おめでとうございます。
  大きく出遅れてしまいました。ごめんなさいね。 そのぶん、お会いしたら・・・・ね!(笑)

 今言えること・・・ 女は40歳から。 そして50代は? 最高でっす!(笑)
 
Commented by miki3998 at 2008-11-16 01:36
★ acco さん、お返事遅くなってしまい、申し訳ございませんでした。

   お褒め頂き、恐縮です。 格好いいこと言っちゃってますが、あの頃があってのいま・・・その今が問題なんです。 もっと努力しなさいって言われます、いろんなところから、ね。(笑) 

  教室もパーティーもご希望どおりの日程じゃなくてすみません。 またの機会がきっときますから、その時はぜひ! 
Commented by miki3998 at 2008-11-16 01:39
★ 雨漏り先生、 おばんでございます。 ちょっと遅すぎますが。

   先生こそ、ユーモアのセンスとダンディな雰囲気、何よりも愛妻キングとしてご尊敬申し上げております。 
  モーツァルトですか・・・ 高尚なご趣味、またまた痺れさせていただきました。 かっこいいですぅ!
Commented by miki3998 at 2008-11-16 01:48
★ rise_1246 リセちゃん、 ははは、 体型も顔も違うんですもの、似合うものも全く違いますってば。

  私みたいな大女(以前こう呼ばれましたっけ、誰かさんに。 笑)には フェミニンな格好は似合いません。華奢なヒールもフレアースカートもね。 ドタドタ歩くし、この坂じゃね~、やっぱりかかとの低い靴じゃないと。 
 シュートヘアはね、 顔が大きいからです! 少しでも小さく見えるように・・・トホホ。  内面から磨くことに徹します。 あは、 それも無理だって? ほっといて! (爆)
Commented by miki3998 at 2008-11-16 01:51
★ 11-12 21:27 の鍵コメさん、

   そちらのブログにコメントさせていただきました。
   ご依頼の件、了解しましたので、よろしくお願いします。
   お会いできる日を楽しみいしております!
Commented by miki3998 at 2008-11-16 01:57
★ elliottyy さん、 こんばんは。

   たくさんコメントがおありだから、レスがたいへんなのに、私の所にいらしてくださって、本当にありがとうございます。

  根がガサツなのに、文章と中身が違う過ぎる・・・というご意見も・・・アハハ、妄想おばはんなんです、私。

 アジサイのドライ、偶然できたんです。 同じものをまた作れるかとというと・・・無理かも、です。 自然の力って凄いですね。
Commented by miki3998 at 2008-11-16 02:02
★ ank-nefertiti さん、こんばんは。

  そうですね。 もう半世紀も生きていると、自分に何が似合うかだいたい分かってきますね。 それもこれも若い頃の失敗を重ねたおかげだと思っています。 着たい色と、似合う色、年齢を重ねてこそ自分を生かす色・・・最近 緑色もいいなあ、オレンジもきれい、なんて思いますが、どうも浮いてしまって。 やはりワードローブは紺か黒、グレイに生成り。 そんなところで落ち着きます。  好きなんです、やっぱり。
 
  名古屋に京都、 今が一番きれいなところをご覧になられて、オフ会も楽しそうでしたね。 今年の鎌倉は11月の下旬からが見ごろだと思います。 これからですよ~。
by miki3998 | 2008-11-11 16:02 | | Trackback | Comments(32)

風と海と丹沢が好き。山の家での毎日を綴っています。鎌倉FMのパーソナリティです。


by miki3998
プロフィールを見る
画像一覧