カテゴリ:花巻  宮沢賢治( 51 )

夏のリースと涼を呼ぶ室礼

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  隔月で里帰りをしながらB&Bレストラン『無ら里』でサロンを主宰させていただいて、次回で丸一年になります。
  開催当時からずっとレギュラーでご参加くださっている方をはじめ、今回もお二人が新しいお仲間になってくださいました。花巻や北上、そして盛岡と、広い岩手県のあちらこちらからお集りいただき、心から感謝しております。ありがとうございます。
  7月のテーマにそった花材を集め、テラス席で準備をしておりますと、食事にいらしたレストランのお客様からも注目していただけるようになり、またホテルの宿泊に興味を持ち鎌倉から参加を希望される生徒も増えて、次回9月はより一層充実した会にしたいと思っております。
  写真は夏のリースのために集めた野いちごやノブドウ、エゴの実やヨウシュヤマゴボウ...etc 犬の散歩をしながら実家の周りで見つけたものばかりです。瑞々しい夏草や宝石のような輝きを放つ木の実、うねる様なラインの蔓など、どれも自然の造形の美しさとその魅力を見せつけてくれます。 

  
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  サロンでは、時節にあった話題もご紹介していますが、今回は『涼を呼ぶ室礼』ということで、会員の方にわたくしからのお土産に葉山の日影茶屋さんのれんこん餅をお持ちしました。召し上がっていただきながら、盛夏にふさわしい器やバリ島で買い求めた篭を使った室礼、「青紫聯芳」のお話をさせていただきました。また日本古来の文様の美しい手ぬぐいと扇子の飾り方なども...。拙い説明を熱心にメモをとりながらお聴きになる皆様の真剣な眼差しと楽しそうな表情に、次回また暮らしに役立つエッセンスのご紹介をさせていただくお約束をさせていただきました。9月は花巻祭りの初日11日、12日に開催します。400年を超える歴史ある祭りには、鹿踊やお神楽、風流山車や100基以上の神輿が市内を邌り歩きます。ご興味のある方は『無ら里』0198-24-2026へお問い合わせください。よろしくお願いします。 


 
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by miki3998 | 2015-07-19 00:11 | 花巻  宮沢賢治 | Trackback | Comments(4)

5月の花巻 その1 

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 一年中で一番好きな季節はと聞かれれば、新緑の頃5月と即答できるほど、この季節には懐かしく色鮮やかな思い出があります。私は学生時代を杜の都仙台で過ごしました。下宿先のある五橋から大学のキャンパスを通って一番町へ、青葉通り、定禅寺通りと、ケヤキ並木の美しい5月には、授業をサボってはまるで緑を追いかける様に街中を歩き回るのが好きでした。たまにお金のある時は、名画座で映画を観たり丸善で本を買ったり、広瀬川の見えるラウンジでバナナジュースを飲んだり、貧乏学生の私にはどれも最高の贅沢でした。思えばお金はなくとも不幸ではなく、匂い立つような緑豊かなケヤキ並木が風にそよぐ音を聞きながら闊歩する解放感は、親元を離れて暮らす自由と確信のない希望を手にしていたからこそ味わう感覚だったのかもしれません。清々しい空気と心地よい風が吹く新緑の5月こそ、胸を張って歩いたあの学生時代の思い出がオーバーラップし、好きな季節はの問いにすぐ応えてしまうのです。

  
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  新幹線に乗っていると、仙台を過ぎ古川あたりからは都会の緑とは違った風景が流れ、水を張った田んぼには日差しが反射し輝いて見えます。2ヶ月ぶりの花巻は鎌倉とさほど気温も差がなく、穏やかで暖かい日が続きました。実家のすぐそばにある枇杷沢川やその周辺の公園通りにはヤマボウシの並木が黄緑色の花を付けていました。その花が真っ白になるとそれはまた見事な風景になりますが、私はこの花と葉が一緒の緑色の時が好きです。グイグイとリードを引っ張る犬をなだめながら、コブシやトチの木の間を影ふみでもするようにゆったり散歩をします。早朝こそ犬の散歩をする人とすれ違いますが、日中はほとんど人影もなく、なんだかもったいないなあと思うほど贅沢な公園です。 
  

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  仕事の合間をぬって久しぶりに宮沢記念館のある胡四王山まで出かけました。4月にリニューアルされたばかりの記念館は、スペースも広くなりより深く充実した展示内容となっておりました。賢治さんの好きだった胡四王山からの眺めは変わりなく、ゆったりと流れる北上川やそれにかかる朝日橋、さほど高い建物もなくこじんまりとした花巻の街が一望できます。遠く早池峰山に連なる山々は穏やかな表情で、故郷がそこにありいつも変わりなく待っていて暮れる家族の温かさと重なって見えて来ます。


 
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  記念館の入り口にあるのが、シダレカツラ(枝垂桂)の木です。高さ5メートルはあるでしょうか、見事な樹形の枝垂桂で、ハートの形の葉の緑も鮮やかで、枝垂れているせいか一層優雅な雰囲気を漂わせています。カツラの木は、京都の葵祭でも神人がフタバアオイとカツラの葉を頭に挿すことで有名ですが、黄色に紅葉すると、独特の香りを放ち、抹香の材料にも使われるのだとか。そう言えば、サロンでお世話になっているレストラン「無ら里」のエントランスに続く並木もカツラの木でしたね。風に揺らめくハートの葉カツラ、黄緑色の十字の花ヤマボウシ、花巻の5月は野も山も緑一色のよい季節を迎えていました。






by miki3998 | 2015-06-10 13:17 | 花巻  宮沢賢治 | Trackback | Comments(2)

「バラを集めて」5月の花巻教室、いよいよです。

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岩手の皆様、お待たせしました。
いよいよ新緑の季節、薫風舞う5月の花巻にお邪魔します。
5月15・16日の無ら里サロンは、旬のバラのご紹介です。
この日のためのバラをたっぷりご用意して、皆様のお越しをお待ちしております。
ご予約、お問い合わせは、B&Bレストラン「無ら里」0198-24-2026まで。



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by miki3998 | 2015-05-10 08:43 | 花巻  宮沢賢治 | Comments(6)

花巻教室のこと その2

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 無ら里には真っ赤な薪ストーブがあります。この煙突から白い煙が出ているのですが...写ってないですね、風が強かったせいでしょうか。
 花巻市の中心部からはちょっと離れていますが、周囲を田んぼとハトムギ畑に囲まれたカラ松林の中にあって、とても静かな隠れ家のようなレストランです。 


 冬の間も宿泊のお客様がいらしたり、親しい作家さんたちの作品を展示するギャラリーになったり、食事にいらっしゃるお客様はオーナーの滝さんの温かい人柄に魅かれ、まさにぶらっと立ち寄りお茶をのみながら世間話をしていくような方も。思えば滝さんご自身があの真っ赤なストーブのような方なのかもしれません。 

 メニューも地元野菜をふんだんに使った家庭料理がメインで、お腹がいっぱいになるようなボリューム。デザートもサプライズな食材を上手にアレンジしてお皿いっぱい並べられるのです。この日、私がいただいたランチをご紹介しましょう。

 
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                 チリコンカンと生ハム、ペンネにはカブの葉のソースを。
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                 温野菜(絹ザヤ、長芋、レンコン、人参)、ゴボウの素揚げには柿のソース
 
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                                                                 ロールキャベツ

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                 酒粕のジェラード、クリームチーズと黒豆の最中、


 撮り忘れましたが、これに五穀米のご飯と野菜たっぷり入ったアサリの味噌汁、ポテトサラダと香の物が付きます。そしてデザートと一緒にコーヒーか紅茶も選べます。どうですか、ボリュームがありますよね。どれも美味しくて心がこもったやさしい家庭料理ばかり。熱々のロールキャベツは寒い日にぴったり。温野菜にかけられたオレンジ色のソースは渋抜きした柿で作ったそうです。食欲をそそる色彩と季節感のある素材選び。デザートの酒粕のジェラードやクリームチーズと黒豆の最中は、サクサクして美味しかった。。。クリームチーズが最中の餡になるとは思いもしなかったです。 


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子供の頃雪が降り夜中に冷え込んだ翌朝は、軒先にツララができたものです。屋根の雪が溶けながら滴ごと凍ってできるツララは、日の光を受けて美しく輝いたものでした。最近は温暖化のためでしょうか、なぜかツララをみかけなくなったのです。雪国の象徴であるカマクラや雪だるま、もっと降ると雪を積み重ねてスロープを作り、家の周りでスキーやソリ遊びをしたものです。どんなに寒くともへっちゃら、長靴の中に雪のかたまりが入ろうが、吹雪いて前が見えなくなっても雪合戦をして遊ぶ日もありました。犬は喜び庭駆け回ると言いますが、子供こそ犬のように駆け回って遊んだのです。手足がしもやけで真っ赤な子供がいっぱいいましたからね。



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 パチパチと音をたてて燃え盛る薪ストーブの火を眺めていると、そんなことを思い出したりします。熱いコーヒーを飲みながら、窓から見える景色と風の音に耳をすませてみてください。もしかしたらあのカラマツの木の上に又三郎が。。。
 
  どっどど どどうど どどうど どどう 
  青いくるみも吹きとばせ
  すっぱいくゎりんもふきとばせ
  どっどど どどうど どどうど どどう
  どっどど どどうど どどうど どどう
                          「風の又三郎」
  


  無ら里は、そんなことを想像しながらゆったりくつろげる空間なのです。







by miki3998 | 2015-01-20 03:51 | 花巻  宮沢賢治 | Trackback | Comments(2)

花巻教室のこと その1

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 ポカポカと陽のあたるテラス側の壁には髙橋静子さんのストールやショール、そして柿渋をつかって染めたバッグなどが展示されています。
 私の花巻での教室としてお借りしているB&Bレストラン「無ら里」さんです。
 鎌倉を夜にたって、着いた翌日には打ち合わせでお邪魔してオーナーの滝さんと近況報告やらサロンのお客様の状況を把握します。
 無ら里さんの店内の壁には季節に合わせて絵がかけられているのですが、時折こうして県内の作家さんの作品が展示されることもあり、私はもちろん、いらしてくださるお客様も楽しみにお食事をされています。偶然ですが、髙橋静子さんとは高校の先輩後輩の関係であることが判明、ご自宅で機を織りながら、県内のショップやイベントに出品されているそうです。そして嬉しいことに、その静子さんも花巻教室に参加してくださいました。 

  
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 サロンの日、実はボタ雪に始まり、粉雪、そして時折吹雪いたりの変りやすい天候でしたが、丁度レッスンの始まる午後2時には陽も差してテラス席はこんな感じで外の寒さが想像できないほど暖かい時間を過ごせました。テーブルには折形用の奉書と紅柾という赤い紙、そしてお持ち帰り用の懐紙が用意されています。予告通り、懐紙でポチ袋と箸袋を作り、奉書と紅柾で花包みの折形体験をしていただきました。案外水引きの結び方で戸惑う方や、懐紙の使い道が広がったと喜んでいただいたり、みなさまの反応もいろいろで、私自身気づきの多い時間でした。

 
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 こちらはお母様とご一緒にお二人で毎回参加されるお嬢さんの花包みです。
 1月はまだまだ花のない季節。東北の春はちょうどゴールデンウィークあたりに、木の花が一斉に咲きます。それまでは庭も畑、道も公園もすべて真っ白な世界で土さえ目にすることができません。1月と言う新しい年の始めに、ちょっとだけでも華やいだ空気を感じたいものです。そこで選んだのがシンビジウム。花巻の農協にお一人だけこの花を育てて出荷をしている方がいるとお聞きし。サロンのために特別にご用意していただきました。どの花も活き活きして蕾もたくさん付いています。こうして包んで差し上げたら、いただいた方も喜んでくださるでしょうし、しばらくこのままテーブルに置いても、待ちわびる春を目で楽しむことができます。今月のテーマ「テーブルに春を」は、陶器の菓子鉢やガラスのサラダボウルなどに低く生けるアレンジをご紹介し、皆様お一人お一人にこの花包みでシンビジウムをお持ち帰りいただきました。 

 
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 レッスンが終了し、オリジナルスイーツのプレートが運ばれる頃には、外はまた雪が降り始め、時折ゴーッという風の音も聞こえます。遠くお隣の秋田県に近い所からいらした方は無事帰宅されたかなあと心配になるほど、吹雪いてきました。除雪された路肩の雪は腰ほどまで積もり、轍も吹き付ける雪ですぐに覆い尽くされます。蝋梅や椿の咲く北鎌倉ですと、梅春の一月は香りも付いて来る季節ですが、ここ岩手の花巻は、まだまだ春は遠いのだと改めて雪国の暮らしの大変さを感じた一日でした。

 ※次回の無ら里サロンは、3月は13、14日の両日です。テーマは「春の模様替え」として、季節の草花と色彩や素材にこだわったファブリックのご紹介、ちょっとだけチクチク(縫い物かな?それは当日のお楽しみ)?です。


 


by miki3998 | 2015-01-19 22:56 | 花巻  宮沢賢治 | Trackback | Comments(0)

岩手のみなさまへ 無ら里サロン『 テーブルに春を...』のご案内



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  来週16日、17日は岩手は花巻での「暮らしのエッセンスサロン」がございます。昨年の秋から始まり隔月での開催ですから今回で3回目になります。前回は遠く徳島からお越しいただいた方も...私がブログを始めた頃から読んで下さっている方でした。他にも気仙沼から車でいらっしゃる方、盛岡から、青森からと、会員の方は花巻に留まらず集まってくださっており、毎回ありがたく心から感謝しております。
  私は毎回月曜日のラジオの仕事を終わらせた足で花巻に向かうのですが、できるだけ草花もお伝えするコンテンツも地元岩手花巻にこだわったものをセレクトしています。身近に素晴らしいものがあるのに、案外気付いていないことがあるものです。まずは岩手の野草や木の花に目を向け旬のものの力強さを感じて欲しい、今そこにあるものにはきっと意味があるのです。そんな思いからなるべく早めに花巻入りをしてあちこち歩き回ります。無ら里さんをお借りしての二日間、2時間という短い時間ですが、暮らしに役立つコンテンツをご紹介したいと思っています。


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 花巻の1月と言えばあたりは真っ白な銀世界でしょう。子供の頃は、雪が降る度に犬のように駆け回って外で遊んだものです。寒さなど関係なく空から降りて来る白いものに分けもなく期待をしていたのかもしれません。大人はそうゆうわけにもいかず、雪国ならではの苦労もあり、まただからこそ厳寒の長い冬を辛抱して越す工夫がありました。ネコヤナギの銀色の花穂が膨らむ頃、春先の小川のせせらぎの音の清らかさと、雪解けの土手の真っ黒な土の暖かさは格別であり、うぐいす色のバッケ(ふきのとう)がいっそう愛おしく思えるのです。 


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 いまや都会と地方との距離的なギャップは解消されていると言っても過言ではないくらい、情報は寸時に伝わり、都会との差も感じなくなりました。しかし気象の違い、天候の差は消えません。長い冬をどう越すか、1月のサロンは、暮らしに役立つ折形のご紹介と『テーブルに春を...』と題して、蘭の花を低く生けて楽しむ方法をご紹介しようと思っています。長い冬の間、丹誠込めて育てられたシンビジュームが花巻の市場に並ぶのを私は知っています。黄色に桃色、そしてうぐいす色の蘭たちがモノクロの冬を暖めるかのように咲く姿は、厳寒の東北だからこそ愛おしさと厳かさを感じます。また『折形』はお正月だけのものではありません。普段の暮らしの中で生かせるものを実際にご案内し、体験していただこうと思っています。当日お使いいただけるよう、みなさまには蘭を木の花包で、また鳩居堂の懐紙をお土産にご用意しております。
  1月11日は鏡開き、そして15日は小正月(女正月)...そして2月の節分を過ぎても東北の春はまだまだ遠いのですが、新しい年を迎えて心身ともに清々しく、また自分なりのスタイルを少しずつ作り上げてゆく楽しみをこのサロンでご紹介してゆければと思っています。 花巻での「暮らしのエッセンスサロン」、ご予約はB&Bレストラン無ら里0198−24−2026まで。どうぞよろしくお願いします。





 

by miki3998 | 2015-01-10 15:02 | 花巻  宮沢賢治 | Trackback | Comments(0)

ヒカゲノカズラとヤドリギ (その1)

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お話は前後しますが、「無ら里」での花巻教室について、ちょっとだけご紹介したいことがあります。ちまたではクリスマス一色ですが、11月半ば、真冬に向かっての岩手の山のお話です。
写真はヒカゲノカズラ、地を這うようにしてひっそりと生きていました。
これを見つけてくださったのが、花巻の実家のそばにある山愛緑化さんの及川社長。私より少し先輩の山男です。彼に聞けば山の植物のことならほとんど分かる、、、と紹介され、急遽お仕事で県北にいかれる及川さんにくっついて行くことになりました。お忙しい中嫌な顔もせず「その辺で遊んでて!」と、ブナの森で放し飼いにされました(笑)。


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 雪こそ降りませんでしたが、山は空気までグレイ。どこまでも続くブナとカラマツの森です。オレはずっとここにいる、、、とばかりに苔の生えたブナが霧の中に何本も佇んでいます。その美しさにため息がでました。触って匂いをかいで、見上げて...灰色の空に枝や幹を張り巡らせるブナは繊細なのに力強く、魅力的な姿をしています。そのまま額に入れて飾りたいような色と表情をしているのです。ヘタッピな私の写真からどれだけ分かっていただけるか、いやいや、こんなものではないのです、ほんとうはね。


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及川さんには、事情を説明して、岩手での仕事はできれば岩手の植物を使いたいとお願いしました。私がヒカゲノカズラとヤドリギを探している話をしましたら、「みだごどあるな。」とおっしゃってくださり、二つ返事で了解をしてくださったのです。ならばご一緒に!というわけで、どこに連れて行ってくださるかもわからぬまま、高速道をひたすら北へ。途中行きつけのお店でしょうか、豆腐屋さんが商う食堂でお昼をごちそうになり(お願いしてくっついてきているのに、お昼までご馳走になりました。すいません!)、身も心も暖かくなったところで、目的地に向かいます。途中車とすれ違うことが一度もないような山奥。なんと我々の前をカモシカが。。。この辺りはクマもでるんだよね〜と、あっさり言う及川さん。なるほどなぁと頷けるエリアなのです。


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 ここからはまるでパリ・ダカールラリーの世界。4WDの大きな車が腰までの草木の生える中を大きくうねりながら進みます。「このあだりだなあ。。。」と、及川さん。私も車を降りて、一緒にしゃがんで枯れ草をどけると。。。あった、あった、ヒカゲノカズラ!あの瞬間、まるで体中の血液がお湯に変ったような、とても温かい気持ちになりました。ヒカゲノカズラは手にしたことがあっても、生息している場所でその様を見たのは初めて。見つけてもそれを採取するのは手間のかかる作業です。何しろ枯れ草の下で地面にへばりつくように根をつけていますから、その根をはがしながら、できるだけ長い状態のものを探して取るのです。一年にどれくらい成長するか、詳しくはわかりませんが、仕事で使うお正月のしつらえ用のものは1メートル以上のもの、、、なかなか見つかりません。いや、何センチでもいいと乱獲するのは避けたい。まずは見つけたことを良しとしよう。 


 
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帰路の途中、ずっと私は窓の外を見ていました。見上げてと言った方がいいかもしれません。車道の両脇に生えるブナをずっと観察していました。ヤドリギは鳥の巣のような丸い物体で、手の届きそうもない高い場所に生息しています。遠くの山のブナ林にも、時々真ん丸の物体が見えます。車中では及川さんと仕事の話や植物の話をしてましたが、実は気持ちはヤドリギのことばかり考えていました。ヤドリギの話になると長くなりそうなくらい、ずっと憧れてきた植物ですが、詳しく知れば知るほど実物を見たいという気持ちがつのり、もっと知りたいと言う好奇心が疼くのです。
 ヨーロッパでは神聖な植物とされていて、クリスマスシーズンには玄関やドアに飾る風習があります。日本で言うならお正月の松飾りでしょうか、昔は家長である男が松飾り用の松を探しに山に入ったように、ヨーロッパでも森にヤドリギを探しにいったのかもしれません。

そんな私の怪しい行動を察知し、及川さんが車を停めて、ヤドリギのある大きな木(あれはブナではなくナラだったかなあ)に登ってくれましたが、手が届かず断念。本当にいい方です。後日、無ら里で教室をしている最中、エントランスに置いて行ってくれました。会社の若い人に採りにいかせたのだとか。。。涙が出るほど嬉しかったのは言うまでもありません。私には誰よりも早く訪れてくれたサンタクロース、それが及川さんです。心から感謝しています。ありがとうございました。
そしてこのヤドリギ、一株(株と言っていいものかどうか。。。)は無ら里さんに置いて、もう一株をいただきました。この夜鎌倉に帰る私のために、母が麻ひもで枝を上手に養生してくれてこのまま新幹線に同乗、無事に持ち帰ることができました。みんなみんなありがたい。私はこうして人様のお世話になりながら仕事をさせていただいてます。多謝。 

タイトルに「ヒカゲノカズラとヤドリギ その1」としたのは、私の植物への思いをもう少しお話ししようかなあと。続きはまた後ほど。




 
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by miki3998 | 2014-12-07 10:22 | 花巻  宮沢賢治 | Trackback | Comments(6)

 一足お先にリース教室 花巻「無ら里」

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  上からハゼの実、イヌビワ、そしてシラカシの実です。
   こうして見ると、鎌倉の野山にもいろいろな樹木があり、その実が風に落とされ地面に転がっているのです。見上げるとハゼの実もまだたくさんぶら下がっていましたが、手の届かない高い位置にありましたので諦めて、落ちているものを拾ってきました。イヌビワは私の背丈くらい、食べられますがさほど美味しくはなく、たくさん集めてジャムにでもしたらいいかもしれません。シラカシの実も、時折音をたてて地面に転がります。帽子を被ったかわいいドングリ、子供の頃、拾って集めてはままごと遊びに使った記憶が蘇ります。

   さていよいよ今週末11月14日(金)と15日(土)は、花巻教室があります。今日のラジオが終わったら荷造りをして出発、少し早めに里帰りし、自宅の周囲を歩きながら、リースの素材を集めようと思っています。実は今日も半日ほど歩き回ってとっておきの素材を集めました。(もう必要ないほどたくさんあるのですが)ベースになる枝ものは担いで行くことになりそうです。どうぞお楽しみに。


 ※お蔭さまで今回のレッスンも早々にご予約が入り、嬉しい限りです。一昨日2名の空席があるとの連絡が入りました。よろしければご一緒に森のリースのレッスンをどうぞ。レッスン後は無ら里のオーナー滝さんが腕によりをかけて作られたデザートをいただきながら、お正月のしつらえのご案内をさせていただきます。お申し込みは『無ら里』さんへ。 ☎0198−24−2026 


  
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by miki3998 | 2014-11-10 08:02 | 花巻  宮沢賢治 | Trackback | Comments(0)

  初秋の花巻で... 

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   9月12、13日の両日、 B&Bレストラン『無ら里』で開催された暮らしのエッセン花巻教室、おかげさまで盛会のうちに終了いたしました。 たくさんの新しい出会いと故郷の豊かな実りに感謝の二日間でした。ブログを始めた頃からご覧いただいている気仙沼の方や盛岡の方、Facebookでお友達になった青森の方は宿泊も無ら里さんで。嬉しいことに、時々ブログに出て来る家族、特に母のファンだとおっしゃる方も...本当にありがとうございました。
 次回は11月。『冬支度』をテーマに「 森のリース」をご紹介します。 今回ご参加された方がすでに次回のご予約をされてお帰りになりましたので、 おそれ入りますが、教室へのお申し込みはお早めに無ら里までご連絡くださいませ。 < 無ら里 0198−24−2026  宿泊もできます。>



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   ヘクソカズラの蔓にムラサキシキブの実が絡んでおりました。まだ緑色の実が多い中、ピンク色のグラデーションがいい感じです。実家の家の周りで見つけましたが、すでに紫色のものも。抱えるほど集めてレッスンで使いました。
 ランプシェードには、ツルウメモドキで作ったリースを飾りました。お昼間の写真を撮り忘れたのですが、夜になるとそのシルエットが素敵で、それをカメラに収めました。次回の教室の頃には緑色のかわいらしい実もオレンジ色に変っていると思います。

   教室は午後2時から約2時間のレッスンの後、無ら里のオーナー滝さんがご用意してくださったスイーツをいただくアフタヌーンティの時間。季節の果物やケーキ、ジェラートに加えて、「だだ茶豆のバゲット」を作ってくださいました。枝豆の中でも濃厚な味のだだ茶豆、オリーブオイルとの相性もよく美味しくいただきました。プレートいっぱいに滝さんの心遣いが並んでいるようです。ありがとうございました。  深まる秋11月、みなさまにお目にかかる日を楽しみにしております。

 

 
     
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by miki3998 | 2014-09-18 15:27 | 花巻  宮沢賢治 | Trackback | Comments(0)

 花巻教室のこと 

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  9月のスケジュール、ご覧頂けましたでしょうか。
  いよいよです。9月の2週目、早めに帰り、花巻でその準備に入ります。
  里帰りのたびに家の周りを散歩しながら、季節の草花や遠くの山並みを眺め、せせらぎの音を聞き、稲の育ち具合に思わず笑みがこぼれるような日々を送れることはしあわせなことです。ご近所の人たちが帰って来たことを喜んでくれるのも嬉しいものでした。それもこれも、家族が元気でいてくれて、帰る家があるからこそでしょう。年とともに故郷のありがたさをしみじみ感じております。


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  花巻教室は隔月で行ないます。奇数月の第二金曜日と土曜日の二日間、どちらかご都合のいい日をお選びください。会場となる無ら里さんのランチが終わり、夜のディナータイムの間の3時間をお借りしてます。草花の生け方だけではなく、季節を取り込む暮らし、器のこと、テーブル周り...などをご紹介しながら、時にこちらからおすすめする器をお持ち帰りいただきたいと思っています。
 ご紹介が後になりましたが、レッスンの際には、無ら里の滝さんにレッスンに合わせたアフタヌーンティ&スイーツをご用意する予定です。お人柄はもちろんですが、常にお客様に満足していただけるよう細やかな心遣いをされる滝さん、ファンが多いのも頷ける方です。ぜひお楽しみにお待ち下さい。
 これからのレッスン予定を記します。スケジュールのひとつに加えていただけたら幸いです。 


  9月12日、13日  「初秋のテーブルに...」  
    まずは集める楽しみ、作る楽しみ、そして飾る楽しみへ。
    実りの季節の始まりをテーブルの上に。
    
  11月14日、15日 「冬支度」          
    色彩の豊かさを感じられる晩秋、植物の力を表現するいい季節です。
    紅葉する木々の深い色を壁に、ドアに...コージーコーナーの提案。
    
  1月9日、10日   「年の始めに...」     
    お飾りをはずした後のしつらえについて。
    同じことを繰り返すことの大切さ、自分らしい表現を習慣にしましょう。


 ※お蔭さまで9月12日は定員になりました。ありがとうございました。13日土曜日はまだお席に余裕がございます。よろしければご一緒に。よろしくお願いします。
  お申し込みは無ら里 0198−24−2026 まで。



 
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by miki3998 | 2014-09-03 00:10 | 花巻  宮沢賢治 | Trackback | Comments(2)

風と海と丹沢が好き。山の家での毎日を綴っています。鎌倉FMのパーソナリティです。


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