カテゴリ:花( 162 )

ハゼノキ




b0083902_13483499.jpg

スタジオに向かう道に蔦の絡まる御宅があって、シンボルツリーにハゼノキを植えてらっしゃるのです。駐車場の前から歩道にせり出すように大きくなったハゼノキは、実が葡萄の房のようにたわわで枝が重く垂れ、手を伸ばせば届きそうです。ハゼノキの木蝋は和蝋燭の原料でもあり、秋には見事な紅葉も楽しめます。鳥が運んできたのか、我が家の裏庭にも根付いたことがありますが、大きくなると厄介だからと庭師のお爺さんが早めに切ってしまいました。惜しいことをしたなあと、ちょっぴり後悔しています。
by miki3998 | 2015-06-17 13:43 | | Comments(2)

 椿からはじめましょうか。。。

b0083902_14295318.jpg
 


   草花教室を知っていただくために、すこしお話しさせていただきます。
 この5月で10年目に入るブログですが、きっかけはレッスンを欠席した生徒が、その雰囲気だけでも知りたいので写真を載せては、ということでした。軽い気持ちでそれもいいかなあと、ブログの仕組みや意味も知らずに始めました。そのうち遠くからいらっしゃる方のために、レッスンが終わったあと、軽い食事をしながら草花の話や見たもの行った場所などの話題をご紹介するようになりました。
 教室は自由花と名付け、家の周りや庭の草花、木の花、野菜の花など、今そこにあるものをよく見て、花に聞きながら生き生きと生けるを心にとめたあしらい方を伝える教室になりました。路傍の野草にも目が留るような気持ちでこの坂道を上って来て欲しいとの願いもありました。美しい暮らしとは、そんなささやかな気付きが積み重なっていくものではないかと思うのです。 


b0083902_14302524.jpg



 2年前のお正月過ぎに訪れた根津美術館の「百椿図展」の図録です。
 椿は国内だけでも約1000種類以上もあるのだそうです。展示されていたのは江戸時代の文化人が愛した椿が紹介され、珍しい椿だけではなく飾り方、活かし方が見事で目を見はるものばかりでした。古の人々が魅了された椿に、改めて椿の持つ清らかさ、初々しさ、華やかさや艶やかさを感じたのです。


b0083902_15145518.jpg



 鑑みますと、日本人に愛された花は椿だけに留まりませんが、その由来や古の人がどのように愛したのか、同じ椿が西洋ではどんな風に紹介されたのかを知ることで花の世界も広がります。初めの花、盛りの花、終わりの花まで向き合う暮らし、共にある暮らしから見えてくるものもあります。教室では育ててみてわかることもご紹介していますが、この百椿図のように、草花にまつわるエピソードや暮らしの中に活かされる室礼についても触れ、ひとつの花をテーマに掘り下げたレッスンにしたいと思っています。

b0083902_14302642.jpg
    


 3月から始める北鎌倉草花教室、1週目から4週目と多少花の咲き具合に違いはあると思いますが、出来るだけ集めてご紹介します。まずは椿からはじめましょうか。。。 草花がお好きな方ならどなたでも。北鎌倉の山の家でお待ちしています。 
by miki3998 | 2015-03-01 15:28 | | Trackback | Comments(4)

 ミツマタと葉山の海

b0083902_18142069.jpg
  

   ご近所の庭にミツマタが咲いていました。明け方にひと雨あった後のアスファルトがうっすら湿っているように、ふんわり綿菓子のようなミツマタも適度な湿り気を讃え、オレンジがかった黄色い花がひと際鮮やかに潤って見えます。ぶら下がる様に咲くので、写すほうも下から見上げる様にカメラを向けます。まるで小さなお日様のような春の木の花。もし草花にも体温があるなら、白い毛のような蕾からひとつひとつお日様色に温められて満開のその時には、人肌ぐらいになるのかなあと妄想しながら歩きます。ご存知のように、ミツマタとは、枝が三つに分かれていることからその名がありますが、樹皮の繊維は、紙の原料になります。時を重ね、それぞれの季節を乗り越えて花を咲かせるミツマタ。あの繊細で美しい和紙を作りだした古の人の知恵と工夫の素晴らしさに改めて敬意を払います。


b0083902_18274614.jpg
  


  久しぶりに葉山の夕日を見ました。友人との語らいを楽しんでいるうちにそんな時刻になっているとも気付かずにおりました。美しい相模湾の夕暮れ... あのミツマタと同じ、オレンジ色がかった春の海です。お店のしつらいは変りましたが、座るのはいつもこの位置と決めています。日没の後の空や海もいいものです。もう少し、ここで眺めていたい気持ちになりました。
by miki3998 | 2015-02-25 14:23 | | Trackback | Comments(2)

香りも魅力 


b0083902_12044339.jpg



 チューリップの魅力 
 幼い女の子にお花の絵を描いてごらんと言ったら、10人中7人くらいはチューリップを選ぶのではないでしょうか。。。あとはヒマワリのような気がします。(子供は明るいイメージで簡潔なデザインが好きです)その理由はいろいろあるかもしれませんが、赤、白、黄色、、、わかりやすい原色と描きやすい形、卒園式や入学式の頃に咲くというタイミングも関係しているように思います。チューリップのデザインは暮らしの中のモチーフとして身近にあり、親しみやすさも加わるのでしょう。好き嫌いは別にして、老若男女に認知される花はバラ以上かもしれません。
 花の魅力は形や色だけではなく、そこに香りもあれば申し分ありません。残念ながらチューリップにいい香りがするという話はあまり聞きませんが、唯一あるとすれば黄色いチューリップです、いえ、だったと言った方がいいですね。現在チューリップの園芸種は2000近くあるらしいのですが、品種改良がされ色や形も豊富になり香りがあるチューリップも増えています。フローラル系の甘い香り、フルーティな香り、そしてスパイシーな香り、びっくりするほど香りの領域が広がりました。もはやお子ちゃまのお絵描きの対象から薔薇や蘭にも負けないほどミステリアスなチューリップが存在するのです。ちなみにこのパレルモは、先日ブログでもご紹介したあのチューリップです。4〜5日経過してより黒みを帯びた紫色へと変わりましたが、何枚も重なる八重の花びらの奥からほのかにスパイシーな香りがします。放つほどのゴージャスな香りではありませんが、終わりの花の艶やかさと神秘的なチューリップの魅力を花に近づいて感じて欲しいものです。



b0083902_12151891.jpg







by miki3998 | 2015-02-20 12:21 | | Trackback | Comments(0)

ヒヤシンス

b0083902_01333218.jpg
  
 子供の頃、ヒヤシンスと言えば水栽培で育てた思い出があります。ガラスの容器にちょこんと乗った球根から白い根が生え始まると嬉しくなって毎日その長さを測ったりしたものです。そこまではあっという間だったのに、そこからが長い...ひと月、いえふた月ほどかかっていたかもしれません。忘れた頃に芽が出ているのを発見。また育てる楽しみが復活し、朝起きがけに声をかけたりしていました。北国の冬は長く厳しいので、家の中で育てる水栽培は草花を育てることがとても身近に思えたことと、地植えと違い伸びた根っこが見えるせいでしょうか、生き物を育てているという実感がわき、早く芽が出ないか、蕾を付けないかとワクワクしながら観察したものでした。ヒヤシンスはその香りも魅力です。日当りのいい窓辺に置いて、花が咲くその日を待ってください。香りで開花を知らせてくれますから。

b0083902_02531962.jpg
 銀座教室のレッスンは『贈り花をカゴに」をテーマに、アンティーク風のバスケットをご用意しました。濃いブラウンのアイアンで出来たカゴに、フェールと呼ばれる細い糸状の紙を土に見立てて敷き詰め、ヒヤシンスの球根のポットを埋めます。それは春を告げるために這い出る新芽をイメージして、贈られた人にも育てる楽しみも味わってもらえる様なバスケットのアレンジです。大振りのカゴは、フルーツを盛ってテーブルに置いてもきっと素敵です。飾りすぎず素材の質感を生かした使い方をしていただければと思います。いつも美味しい料理を用意してくれるBar Le septののり子さん、バレンタインデーに合わせてカラフルな野菜の料理が並びました。このバスケットもきっとお店で活躍してくれると思います。


b0083902_02050280.jpg

この日は都合でお昼過ぎには銀座に着きましたので、レッスンが始まる夕方まで映画を観て過ごすことにしました。
「おみおくりの作法」というイギリスの映画です。ネタバレしない程度に感想をひと言申しますと、佇まいが美しい映画でした。佇まいとは、立っている様子、またそこにあるもののありさま、そのもののかもしだす雰囲気を言いますが、主人公の佇まいや景色の佇まいが素晴らしいのです。信号待ちをしている時、食卓の様、海辺に並ぶボートハウス、etc. 色彩も動作の間(ま)も、すべてが美しい(美しいの観念はそれぞれ違うかもしれませんが)、見終わってこんなに清々しい映画も久しぶりで、じんわり静かな感動を覚えました。

 月曜日(すでに今日ですが)のラジオ「おはよう鎌倉」は、映画のお話をしようと思っています。2月の鎌倉で上映される作品もご紹介します。いつものように朝7時、鎌倉由比ケ浜のスタジオからの放送が、みなさまのお耳に届けば幸いです。
  

 
b0083902_02545679.jpg

by miki3998 | 2015-02-16 06:32 | | Trackback | Comments(5)

ニオイスミレ 

b0083902_06513260.jpg
 
  愛らしい姿とその色に魅せられるのがスミレです。3月になると、裏の土手にタチツボスミレが群生し、まるで薄紫の絨毯のようにびっしりと咲きます。北鎌倉の路地や空き地でもよく見かける草花で、どこか親しみのある春の花「スミレ」。言葉の響きもいいですね、su mi re。名前の由来は大工さんが使う「墨入れ」から来ているそうです。最近は育てやすくて色や形も豊富なパンジーに人気が集中していますが、私は小さくて可憐なスミレが好きです。

  こちらはニオイスミレ、香りもやさしくハート型の葉も愛らしい、何よりもその色がいい。古くから化粧品や香水、リキュール、ハーブティー、お菓子にも使われています。そう言えば学生の頃、バイオレットフィズというカクテルを飲んだことがありました。女子寮に入っておりました時、他所の大学の男子寮からお誘いがあり、初めてコンパと言うものを経験しました。いざお酒を注文するにも、何を頼んだらいいのかわからず、その色と名前からチョイスしたのがニオイスミレ(のカクテル、バイオレットフィズだったのです。美味しかったかどうか、まったく記憶にありませんが、大人になった気分だったのは間違いありません。

  
  
b0083902_07290289.jpg

 スミレの花は小さいこともあって、暖房の効いた部屋ではすぐに花びらがめくれて乾燥してしまいます。私は咲いたら翌日は切り取って、綺麗なうちに大きめの図鑑や雑誌に挿んで押し花にします。出来上がったら栞にしたり手紙に添えたり、特にニオイスミレは押し花になってからも微かに香りが残っていますし、色も褪せ難く自然な感じに仕上がります。よかったら試してみてください。色と香りを楽しむニオイスミレが、押し花にすることでまた命を吹き込まれ、思い出ごと誰かの元に届けられる。。。素敵ですよね。白や淡い色のスミレも素敵ですが、断然紫色のニオイスミレがいいのです。

 
  

by miki3998 | 2015-02-13 08:15 | | Trackback | Comments(4)

チューリップ 『パレルモ』

 
b0083902_2362820.jpg




この家に移る前、チューリップは埼玉の園芸農家にお願いして直接届けてもらっていました。鎌倉に越して間もない頃、知り合いの紹介でしたが、始めは一緒に注文をして分けてもらうというもので、まだ花の仕事をしていない頃のお話です。

 実家の両親と同年代のご夫婦は、チューリップとカサブランカを専門に育てていました。開花のシーズンになると注文のお電話をくださるようになり、カサブランカもチューリップも一番花を好きなだけお願いできました。届くとリビングは花の香りでいっぱいになり、とても幸せな気分になるのでした。少しの量なのに手頃なお値段で注文を取ってくださいました。手間がかかる割にはさほど利益があったとは思えないのですが、毎回お電話で「うちのチューリップを選んでくれてありがとう。」とおっしゃっるそのお声は活気があり、こちらまで元気をいただく、そんな明るい方でした。

 回を重ねるほどに草花の話だけではなく、子育てへのアドバイスをいただくようになりました。確かおつきあいが始まって6〜7年が経っていた頃だと思います。チューリップもカサブランカもいただくことが出来ない時期がありました。子育てで悩み、部屋に花を飾る心の余裕がなかったのです。そんな状況でしたのでお電話を頂いてもお断りしていました。
ある日一通のお葉書が届きました。そこには「私はあなたの一番の応援団、ずっと応援団長でいますよ。だから頑張ってね。」そう書いてありました。こらえていたものが一気に溶けたのを覚えています。温かいものが体から湧いてはこぼれました。うつむいていてはいけない。そんな時こそ花を飾ろう、そう思い再びチューリップをお願いして届けてもらいました。いまでは息子たちも大人になり、その方がおっしゃったとおり、笑って話せる時がきました。その後ご夫婦は年齢的にも体力的にも継続するのが難しくなり、お仕事を辞めることになったと丁寧なお便りをいただきました。


b0083902_2373465.jpg



 立春を過ぎたとは言え、北風はまだ冷たく指先がかじかむような朝でした。ラジオの仕事を終えての帰り道、花屋さんで八重咲きのチューリップを買いました。あの日届いたチューリップはピンクのアンジェリーケという品種でしたが、それに似た八重咲きのパレルモ、黒みを帯びた深紅のチューリップです。思い出と一緒にリビングに飾りました。
 久しぶりに手紙を書こうと思っています。ご無沙汰をお詫びして孫の写真を同封します。


                                 
 
by miki3998 | 2015-02-11 23:28 | | Trackback | Comments(6)

麦青む

b0083902_19532385.jpg

                      『 麦青む 』

 春の季語でもある青麦は、秋にタネを巻き、冬に芽を出し、春に穂を伸ばし、夏に収穫をすると言われています。地方によっては多少差がありますが、春から夏にかけての成長が著しく、青々とした麦の穂が風にゆれる様は力強さと生命力を感じます。
 草花の春は暖かい印象の黄色に始まり(蝋梅、レンギョウ、サンシュユ、ヒュウガミズキ、etc....)、フキノトウや菜の花のような芽吹きの黄緑色やどこか初々しさも感じる若草色へと変ります。日が長くなり日差しも少しずつ強くなると葉もその色を濃くしながら華やぎの季節へと移ろいでゆきます。春爛漫、桜の便りが聞かれるまであともう少し。それまでは「麦青む」...鮮やかな若草色でも身にまとい「待つ」ことを楽しみたい。まずはゆっくりお茶でも飲みましょうか。(青麦の下にあるのは、抹茶色のパシュミナストールなんですよ。)
 


    
b0083902_20430428.jpg
                      
 

by miki3998 | 2015-02-10 22:43 | | Trackback | Comments(4)

銀座教室のご案内 

b0083902_13474385.jpg

 スケジュールでもご案内をしましたが、2月は銀座並木通りのBar Le sept にて銀座教室がございます。
 北鎌倉は少し遠いのでという方、またお仕事帰り、買い物の帰りに立ち寄れるという方、
 よろしければLe sept でご一緒に春の球根草を使った『贈り花』のレッスンはいかがですか。
 今回は「贈り花を篭に」というテーマで、アンティーク仕上げのアイアンバスケットをご用意しました。
 日時 2月14日 18:00〜21:00 レッスン料 8000円(1ドリンクお食事付き)
 レッスンの後は、オーナーののり子さんが腕によりをかけた美味しい料理を召し上がっていただきます。
 どうぞお楽しみに。<お申し込みはLe sept 03−5537−2388まで> 


    
b0083902_13523022.jpg
                 
          トサミズキの花が咲きました。庭のヒュウガミズキはまだです。
    毛糸玉が入ったアイアンのバスケット、こちらを銀座教室で。。。そのままお持ち帰りです。
              いかがですか?素敵でしょ!

            

by miki3998 | 2015-01-30 14:00 | | Trackback | Comments(0)

未年 松を飾る 

b0083902_15323143.jpg
 お年賀のために用意した豊島屋さんの季節菓子「未」です。山芋と和三盆、寒梅粉でできています。紅白の梅、鯛や亀甲、矢羽根や米俵も入っていますし、今年の干支未の姿も見えますね。松葉の緑も鮮やかで、器の箕(み)も全部召し上がれるのです。
 明日は仕事始め、お年賀にこのお菓子を持ってご挨拶に回ります。でもその前に。。。今年最初の「おはよう鎌倉」があります。先週12月29日が仕事納めの放送、そして一週間後の1月5日が仕事始め。つまりいつも通りのローテーションなのです。年の瀬から三ヶ日まであっという間でしたが、新年第一週目の放送を担当するというのは私にとっては光栄であり気持ちも引き締まります。しっかり務めたいと思います。 

  
b0083902_15474801.jpg

 玄関に飾った門松とは別に、お正月のしつらえに松を飾りました。枝振りのいい青々とした松は、神が宿るのを「待つ」という言葉がかけられています。常緑で強い生命力を持つことから長寿を願う意味もあり、堂々としたその姿は凛として存在感があります。和室のない拙宅ですが、この松だけで充分年の初めの厳かな雰囲気を醸し出しているのではないでしょうか。あえてテーブルにはクロスやランナーは敷かず、どっしりとした土ものの器に生けました。壁にかけた二枚の額は、中に古い中国のネックレスがかけられています。象牙と石、黒瑪瑙(クロメノウ)でしょうか。。。見た途端気に入って二枚並べて飾りたくて手に入れたものです。もう10年以上前のものですが。 



  
b0083902_16003761.jpg

 実は私も未年、年女です。未と書いてひつじ、未には「いまだ。。。せず」、「まだ熟していない」という意味があります。私に限って言えば、その通りで、いまだ成し遂げているものがなく、また還暦を前にして熟してもいません。いつになったら熟すのか。。。せめて好奇心という枝を自由に伸ばし、気持ちは青々と盛んでありたい。そのためにも根はしっかりと地に着け、眼差しはおおらかに遠くへ向けていたいと思います。

 






by miki3998 | 2015-01-04 20:22 | | Trackback | Comments(6)

風と海と丹沢が好き。山の家での毎日を綴っています。鎌倉FMのパーソナリティです。


by miki3998
プロフィールを見る
画像一覧