金沢文庫 運慶展
2011年 02月 25日
水曜日、わびの仲間イナダさんとマリちゃんと金沢文庫までドライブ。目的は運慶展。
この日も朝からいい天気で、ジャケットだけでコート入らないぽかぽか日和。平日だから午前中早いうちに行こうと10時過ぎには会場へ到着。住宅街を抜けた場所、称名寺のお隣にある金沢文庫は長蛇の列。65歳以上は入場料が100円。偉い騒ぎでびっくり。仏像ブームもここまで来たかという感じだった。
なかなかのイケメンだ。仏像ガールたちにも 大日如来は特に人気らしい。なるほどいい表情をしている。好みかどうかは別として、端正な顔立ちと 香り立つような品格、そこはかとない雅な世界を味わうにはちょうどいい規模かもしれない。たまにはじっくり仏像を眺めるのも心のざわつきにはいい薬になる。。。かもしれないね。
会場には他にも運慶作の帝釈天や毘沙門天、奉冠や垂髪などの飾り物なども展示され、狭い会場一杯に仏像おばさんおじさんが酸欠を起こさんばかりにあふれかえっていた。(私もそのおばさんだけど)
称名寺には地続きになっていて、のどかな昼下がり、弁当を広げて池の鯉をのんびり眺めるのもよし、椿を観賞するもよし。来月末には桜も見頃になるだろう。近場の花見もいいけれど、車を走らせ、こんな広い空間で、青空でも眺めて空っぽな自分を解放するのもいいなあ。
藪椿の最後は無惨だ。最高の姿を放つまで時間がかかっても、散るときはあっけない。つぼみの可憐な姿、盛りの花の華やかさ、その時を人は見て美しいと思い魅了されるのかもしれないが、散り際の艶やかさは妖しげでもあり、ほんの一時しか見ることが出来ない。終わりの花に憧れるのは私自身が時を重ねているせいだろうか。
三匹の鯉が池の中を気持ち良さそうに泳いでいた。水温む季節、啓蟄まであと一週間あまり。2月はあっという間だった。立ち止まっていられない。顔を上げて胸をはり前に進もう。
風が空の雲を押し流し、日差しで煌めく池の水面は、波もたたずどこまでも穏やかだった。