読むラジオ 2/25 『 春、いろいろ 』 (加筆版)
2013年 02月 25日
( スノードロップ )
春よ来い、早く来い。。。
「待ちわびる」季節、それは「春」だけに使われる言葉ではないでしょうか。
今年は寒さが厳しくて、立春を過ぎても記録的な大雪にみまわれ、被害がでている地方もあります。都会が雪に弱いのはいつものことですが、環境の変化や暮らしが豊かになったせいか、人も寒さに弱くなったような気がします。花の開花も遅れ気味とのニュースが流れますが、植物は自然の摂理にかなった成長をしているまで。遅れているのではなく、待っているだけ。。。なのかもしれません。
( 畑の朝日 )
北国生まれの私には、長い冬が当たり前でした。冬は厳しい寒さで背中を丸めて吹雪に立ち向かって歩く季節だからこそ、待ちわびた新しい季節は、雪解け間近のせせらぎの音だったり、銀色のネコヤナギだったり、土手の黒い土の下から顔を出したウグイス色のバッケ(ふきのとう)だったり。。。音や色、そして匂いが春を知らせてくれるのです。ちょうど卒業式の頃、都会は桜も咲き始める3月でしょうか。。。芽吹きの時、北国の春はウグイス色。(好物のずんだ餅、あの色なんです。)
( 霜柱 )
マンサクや蝋梅、レンギョウに福寿草。。。黄色い花が運んでくる春と、梅や桃、桜にリンゴ、果実のなる木が次々と咲き始める春とは時間差はもちろん、春の深さが違います。花でいう初めの花、盛りの花、終わりの花。。。初春、早春、陽春、晩春。。。これからは「陽春」です。素敵な言葉、暗かった冬から一転して光り輝く季節を表す言葉です。厳しかった寒さを忘れ、ほっこり温かくなった土と陽射しに満足し、より暖かく居心地のいい季節を望むようになります。ないものに憧れ続け、いま目の前の小さな喜びに気づかずにいたりします。背中を暖めてくれる陽射し、足元の飴細工のような霜柱、風に大きく揺れる竹林、雪を被った早朝の山並み、。。。そんなひとつひとつを体で感じることが新しい季節、陽春です。
( ポカポカな陽射し ポカポカな気分 )
たとえば2月の雨。晴れ渡った青空の毎日が続くと、朝晩の冷え込みで土はかちかちになり、芽吹こうとしている草花はなかなか顔を出せません。そんな時の雨の一日。土も植物もホッとしたようにしっとり濡れて気持ち良さそうに見えます。雨のしずくは透明なビーズとなり、葉の上を滑るように転がり土にしみこんでいきます。梅雨時や夏の夕立と違って、短くて冷たい雨ですが、草花には大切な恵みの雨。かじかんだ手に息をはーっと吹き込むように、硬くなった土はほんの少しの水分で暖まり緩むのです。もしかしたら乾き気味の心にも恵みの雨になるかも。
( 雨の夜 ナリヒラヒイラギナンテン )
<今朝の音源 青春歌謡曲グラフィティ> 懐かしい曲をかけました。
1 寒い朝 吉永小百合
2 東京ドドンパ娘 渡辺マリ
3 美しい十代 三田明
4 霧の中の少女 久保浩
5 明日は咲こう花咲こう 吉永小百合&三田明
<復興支援の活動をお知らせ>
3月9日(土)、10日(日)、北鎌倉の建長寺です。『復興支援 気仙沼屋台祭り』
あの鹿踊もきますよ。みなさん、いらして下さいね。
昨日はひどい天気でした。
でも一夜明けると昨日までの風は収まり今少しだけ水色の空です。
春を待つ心を綴ってくれたmikiさんらしい文章をじっくりと読ませてもらい心が暖かくなりました。
昨日眠る前ゴーゴーという吹雪の音を聞きながら思ったのは鎌倉の寺々の花たちのことでした。
>植物は自然の摂理にかなった成長をしているまで。遅れているのではなく、待っているだけ。。。なのかもしれません。
本当にそう思います。
人々は花が遅いとかおくれているとか花に対して失礼な言い方をするけれど、花はちゃんと土が温まってきれいに咲ける時期まで待って咲くのですね。
いい言葉をありがとう。
そう言ってくれるのはmomoさんだけ、さすが姉をたててくれる賢い妹です。ありがとうね。鎌倉のお寺さんのお話がでたので、時間は前後しますが、ブログに載せます。また覗きにきてください。